【アークナイツ人物】ヒュパティアについて

CN:海帕提娅、EN:Hypatia

ヒュパティアはロドスにおいて、歴史講師を務める人物。ヴィクトリアについての言及が多いが、リターニアにも造詣が深いことが、エーベンホルツの大陸版オペレーター紹介(後述)より窺える。

ヒュパティアの授業を受けたオペレーターは、イースチナたちウルサス学生自治団のメンバー、エンシア(クリフハート)、エーベンホルツ。大陸版オペレーター紹介を見るに、リードも個別でヒュパティアへ質問をしていることが分かる。

シナリオ

初めて名前が登場したのは、『ウルサスの子供たち(いつも通り)』におけるイースチナのセリフ。

これまで色々やってきて、気付いたんです。ヒュパティア先生の歴史授業が、私にとっては一番の力になると。

ウルサスの子供たち 幕間 いつも通り

その後、『風雪一過』においてエンシアも同じくヒュパティアの授業を受けていることが判明した。

彼女もシルバーアッシュ家の子供である。両親が残した本を読み、両親のイェラグに対する展望についても知っている。ヒュパティア先生の授業でもなかなかの成績を収めるほどに優秀なのだ。

風雪一過 BI-8 戦闘前 チェックメイト

プロファイル

リード|プロファイル

【抜粋された記録】

「……次は、資料の六ページ目を開いてください。 緒言について昨夜皆さんに予習していただいたはず。
ライオンたちは同じく王と自称し、ドラコとアスランはそれぞれ平等な機会を得ました。このいにしえの条約が結ばれた後、彼らは等しくヴィクトリアの 唯一の君主になる資格を手に入れました。ドラコは武力と欲望を象徴し、アスランは権力と秩序を象徴します。長い歴史の中、ヴィクトリアはこの両者を含む三つの力によって支配されていると考えられてきました。
王位継承でどれほどの血が流れ、どれほどの争いが起こるかについてはさておき……周知の通り、過去も今も、ヴィクトリアは閉鎖かつ友好的な独立国家ではありません。アスランはサルゴン、リターニア 、そして天災で消滅した国々から生まれた種族です 。日に日にその勢力を強めているドラコたちがヴィクトリアと無関係の種族を黙って受け入れる理由はありません。ましてや彼らに国の支配権を渡すはずもないでしょう。
アスランとドラコ間の条約は、平和で神聖な環境で結ばれるはずありませんでした。史実の残酷な部分は、伝説の序章としてあやふやにされ、流浪歌手や吟遊詩人の口々で伝わってきた逸話は公式記録より遥かに真実に近いです。しかし伝説と歴史は常にどこか近い存在です。現代国家のヴィクトリアではありますが、その古き 伝統によって維持されています。今から二十年以上も前に、ドラコの血筋は既に絶たれたと考えられていました。ヴィクトリアに対するアスランの確固たる支配を脅かす者はもはや存在しません──。その後のことについて、皆さんは既に先月二回目の授業で習ったはずです。
しかし、今日の授業のテーマはヴィクトリアの現状ではありません。皆さんに考えていただきたいのは、「ドラコとアスランの条約は王冠よりも目立つ場所に刻まれているというのなら、一人でもドラコの末裔が生き残っていたら、反アスラン勢力は何をするのか?」分解された国、同化された民族、征服された文明……すべてが新しい旗を待っています。
ただ、指導者の性質によって、これらの勢力の最終的な理念と規模は大きく異なってきます。
さて、皆さんに気をつけてほしいことが一つあります──歴史というものは現在進行形です。事態の変化の行先は必ずしも指導者の出身によって決められるとは限りません。
なぜなら……。
あれ、もうこんな時間……今日はここまでにしましょう。来週の授業について、十四ページをご覧ください。あるドラコゲル王の生涯を読み解いて、その歴史で記載されたイメージと伝説で伝わってきたものがどれほど違うのか見てみましょう。その後は原因についても議論しようと思います。

イースチナさん?どうぞ。
ああ、もちろんです。歴史は今現在各事件が起きた原因です。私個人的に気になることにつきましては……
レユニオンが一部の政治団体にその存在を示す時、ほとんどの権力者は感染者が力を示そうとしている事実に注目します。しかし、ほんの一部の人にとって、レユニオンのリーダーが顔を出しただけで、彼らがすぐに行動を取らなければなりません。加えて最近ロドスが秘密裏に引き取った患者のことを考えれば、ライオンたちがある時から姿をくらまし、滅亡したと思われるドラコの末裔は急に二人も出てきた後、ヴィクトリアがまたどんな厄介事に晒されるのか、実に見ものですね。

ああ、もし証言が本物なら……三人になりますね。」

──ロドスの講義録音より、四十三、帝国実体史、 担当講師ヒュパティア

リード第四資料

サイラッハ|プロファイル

「ヒロック郡事件より得られる情報から見れば、ターラー地区の状況は既に一触即発となっていると言えるでしょう。もし彼らのリーダーがドラコでなければ、衝突の発生時間は十年後になっていたのかもしれませんが、いずれにせよ全体的な状況に大きな変化はないでしょう。
ヴィクトリアで数百年続いてきたターラー人への様々な政策が、今の戦争に必然性を見出す根拠となるでしょう。しかし歴史を振り返れば、本来はヴィクトリア全体の支配者であったドラコの王族が、権力の半分をアスランに譲渡することを強いられた後に、さらにもうひとつの流れを汲む同族に、三分の一の国土を安穏と統治させることなどあり得なかったのです。また、新興貴族と利益を分け合わなければならなくなったほかの貴族たちも同じく、この地区の原住民を搾取し、自身の損害を補う機会を逃すはずがありませんでした。
局地的な衝突で収まるとは思えません。この戦争は、ヴィクトリアという国を徹底的に変えるかもしれないと言わざるを得ません。それがこれからの我々のロンディニウム作戦に有利かどうかって?言っておきますが、私は皆さんに歴史の補習を担当する一教師に過ぎないんですよ。」
――ある日の歴史授業後、ヒュパティアによる質問回答の録音より

サイラッハ第四資料

大陸版オペレーター紹介

焔影リード|大陸版オペレーター紹介

リードさん、あなたは私に、ターラーの歴史についてどう思うか聞きたいのですか?
曖昧模糊。一介の歴史講師として示すことのできる見解は、その一言に尽きます。
征服者としてのヴィクトリアが残した歴史書には偏見や欺瞞が含まれていますし、政治目的でこの歴史を掘り起こすターラーの学者の中には誇張を好む者もおり、私の力量ではすべての歴史情報の真偽を判断することは叶いません。
ええ、以上です。他に、何かお聞きしたいことはありますか?
そういえば、何人かの若い子たちから、あなたへ渡してほしいと頼まれたお礼の品です。あなたのアーツが彼らの命を救ったそうですが、その後は会えずじまいだったそうで。
ああ、そういえば、あなたも若者でしたね。結局のところ、歴史は過去の出来事に過ぎません、そうでしょう?

https://weibo.com/6279793937/Mjfer5egy

エーベンホルツ|大陸版オペレーター紹介

巫王による統治が終結した後、双子の女帝は機敏な政治手腕で内外の大国の間を取り持ち、対外的には大国リターニアのイメージを維持しつつ、国内では混乱と恐怖が支配する状況を一掃することがで、リターニアの安定と繁栄は今日まで続いています。
しかし巫王を旗印とする、双子の女帝に対する抵抗は、真に排除されたわけではありませんでした。
流言、陰謀、利益供与、鎮圧された反乱、道徳倫理を逸脱した研究…20年以上に渡ってリターニアで起きている悪辣な事件のほとんどは、そうした者たちの影が見受けられます。
手を挙げたそこの学生さん、どうぞ。その前に一つだけ、何とお呼びすれば良いですか?
―――
素晴らしい切り口ですね、エーベンホルツさん。
対抗勢力は、古き幻想に溺れる狂人、現状に不満を持つ野心家、或いは権力や影響力を持つ立場の人たちから服従を強いられた人が混在しており、彼らの内部抗争も同様に激しいものとなっています。
そして2つ目の質問について。生憎と、抽象的なことしか言えないのですが……
一度でもそのような渦に巻き込まれると、必然的に彼らの人生は本来の軌道から大きく外れることになるのでしょう。

https://weibo.com/6279793937/LwtInjKbN

オペレーターズ

日本版アークナイツ漫画『オペレーターズ』にも、名前のみ登場する。

余談

ヒュパティアの名前は、東ローマ帝国時代を生きた女性哲学者としても知られる。エジプトにおける学芸の都アレクサンドリアにて、新プラトン主義哲学の学校長へ就任し、プラトンやアリストテレスといった古代ギリシャの賢人たちの思想について講義を行ったという。